広島でのG7サミット終了【G7 Summit Wraps up in Hiroshima】

【この教材を初めて使用するときにクリック】

今回の英語ニュースのディクテーションQuizは、次の2点で点数が左右されたようです。

Q2:主語の後が「included」か「including」か。

Q3:冠詞が「a」と「the」のどちらになるのか。

Q2は中級者の文法力・読解力があれば迷わず正解を選ぶことができます。

Q3はどちらも文法的には合っており、中上級者でも間違えることがあります。

詳細はStep3の「和訳と解説」をご覧ください。この解説を理解した上で、自分で説明できるようになったら上達しますよ。

「2分で読めるやさしい英語ニュース」解説記事

このブログ記事では、「やさしい英語ニュース」の単語・表現・文法の詳しい解説を掲載しています。

また、音声と文字をセットにして、スピーキングとリスニングの訓練ができます。

動画版【米国発音:リスニング&スピーキング☆英国発音:リスニング】

Step1:穴埋めディクテーション

【説明を表示】

【速度:ややスロー】↑

【速度:ナチュラル】


G7 Summit Wraps up in Hiroshima

The G7 Summit in Hiroshima, (        ) Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, concluded on Sunday. (        ) for Ukraine, energy security, (        ), partly due to Russia’s actions. Concurrently, a Quad (        ).

解答を確認

G7 Summit Wraps up in Hiroshima

The G7 Summit in Hiroshima, (attended by global leaders including) Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, concluded on Sunday. (Key discussions included military aid) for Ukraine, energy security, (and the global food crisis), partly due to Russia’s actions. Concurrently, a Quad (framework summit was held).


G7 Summit Wraps up in Hiroshima

The G7 Summit in Hiroshima, attended by global leaders including Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, concluded on Sunday. Key discussions included military aid for Ukraine, energy security, and the global food crisis, partly due to Russia’s actions. Concurrently, a Quad framework summit was held.

>> 答案採点のチェックポイント

▶メルマガ読者企画「穴埋めディクテーションQuiz」答案一覧と成績発表

▶最優秀賞(100点):10名(Mcgeorgeさん、Leafさん、Imogeneさん 他)

答案提出者の正答率:

今週の満点取得者の割合と各設問の正答率は以下の通りでした。

満点 Q1 Q2 Q3 Q4
42% 92% 75% 50% 83%

Q1の正答率が9割以上と非常に高く、冠詞を迷いやすい設問3が5割でした。

Step2:重要単語と語句

【説明を表示】

wrap up /ˈræp ʌp/  (動詞) 終える、完結させる

summit /ˈsʌmɪt/  (名詞) 首脳会議、頂上

conclude /kənˈkluːd/ (動詞) 終結する、結論づける

concurrently /kənˈkɜːrəntli/ (副詞) 同時に

quad /kwɒd/ (名詞) 4つ、4倍

注:この記事では”Quad”は略称であり、オーストラリア、インド、日本、アメリカの四カ国を指す用語として使用されています。

Volodymyr /vɒlɒˈdimir/ Zelenskyy /zeˈlenskiː/(固有名詞)ウォロディミル・ゼレンスキー [ウクライナ大統領]

以下は、一般的なアメリカ英語の発音に近いと思われる音声表記です。

発音記号はIPA(国際音声記号)に基づいています。

“Volodymyr Zelenskyy” の発音をメディアで確認

Step3:和訳と解説

G7 Summit Wraps up in Hiroshima G7広島サミットが閉幕

新聞記事の見出し形式で書かれています。

通常の英語の文章とは異なり、見出しでは冠詞(a, an, the)やbe動詞が省略され、短い単語が使用される傾向があります。

これを通常の英文に直すと、次のような現在完了形となります。

The G7 Summit has wrapped up in Hiroshima.

◆ The G7 Summit in Hiroshima, 広島でのG7サミットが

ここでの “The” は特定のG7サミット(広島で開催されたもの)を指すために使用されています。

G7:「Group of Seven」の略で、世界の主要7か国(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本)を指しています。

これらの国々は、経済的にも政治的にも世界に大きな影響力を持つと考えられています。

1986年から始まったG7は、これらの国々が国際的な課題について対話するための政策協調の場として設立されました。

サミット (Summit):「頂上」という意味も持つ英単語で、ここでは「首脳会議」という意味です。国際的な問題について議論するために、各国の首脳が一堂に会することを表しています。

G7 Summitは、G7加盟国の首脳が集まり、経済政策、地球規模の課題、安全保障などの重要な議題について話し合う会議です。

通常は年に1回開催され、開催国は毎年ローテーションで変わります。参加者は、各国の首脳とその主要な閣僚で構成されています。

attended by global leaders 世界の指導者が参加した、

受動態の形式で、全世界からの指導者たちが参加したという事実を示しています。”by” は受動態で行為者を示す前置詞です。

この部分は「The G7 Summit in Hiroshima, (which was) attended by global leaders」と「関係代名詞の主格+be動詞」を補って解釈するとわかりやすいです。

関係代名詞の主格「which」の先行詞は、直前の名詞「The G7 Summit in Hiroshima(広島でのG7サミット)」です。

この部分を独立した英文として能動態にすると、「Global leaders attended the G7 Summit in Hiroshima.」となります。

including Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を含む、

“including …” は、全体の一部として特定の要素を追加するための前置詞です。

ここでは「ウクライナのゼレンスキーも参加した」という情報を表し、他にも参加者がいることを示しています。

ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy):ウクライナ第6代大統領。元俳優、元コメディアン。

当初、今回のG7サミットにオンライン参加する予定でしたが、広島を電撃訪問したことで世界中の注目を集めました。

concluded on Sunday. 日曜日に閉幕した。

“concluded” は “終了した” という過去形の動詞です。

この英語ニュースタイトルの表現を使うと “wrapped up” となり、同様の意味になります。

本文では、タイトルで使った短い単語を長めの単語に置き換える傾向があります。

◆ Key discussions included 主要な議論に含まれたのは、

“included” は “〜を含んだ” という意味の他動詞で、この直後に目的語が続きます。

後述の 「military aid for Ukraine, energy security, and the global food crisis(ウクライナへの軍事援助、エネルギー安全保障、世界の食糧危機)」が目的語であり、主要な議論に含まれた内容です。

この英文は次のように「主語+動詞+目的語」の構成になっています。

主語[Key discussions]  動詞[included 目的語[military aid for Ukraine, energy security, and the global food crisis, partly due to Russia’s actions].

ディクテーションQuizのポイント解説

Key discussions including(〜を含む主要な議論)」と書いた人は、「英文全体から文法を俯瞰(ふかん)する読解力」を養いましょう。

included」と「including」は語尾の発音が少し違うため、この部分の音を聞くことで両者の区別ができます。

さらに英文全体の構成を考えると、なぜ「including」ではダメなのかが明確にわかります。

including」にすると「主語+主語の補足説明」=「〜を含む主な議論は。」となり、主語しか存在しない奇妙な英文になるからです。

主語[Key discussions] 主語の補足説明[including military aid for Ukraine, energy security, and the global food crisis, partly due to Russia’s actions].

「ウクライナへの軍事援助、エネルギー安全保障、世界の食糧危機を含む主な議論は。」で終わると、「英文が途中で切れた印象」になりませんか。

これを聞いた人は「で、議論はどうなったの?」と突っ込みたくなるはずです。

military aid for Ukraine, energy security, ウクライナへの軍事援助、エネルギー安全保障、

“military aid for Ukraine, energy security,” は、前述の「主要な議論」の中身を具体的に示しています。

“military aid” は通常、不可算名詞として冠詞(a, an, the)なしで使われます。

本文の文脈では、軍事援助の種類や提供者が特定されていないため、冠詞が付いていません。

ただし、特定の軍事援助を指している場合には、冠詞が使用されることがあります。

The military aid provided by the US has been crucial for Ukraine. アメリカによって提供された軍事援助は、ウクライナにとって重要だった。

and the global food crisis, partly due to Russia’s actions. そして、世界の食糧危機だった、ロシアの行動が部分的に引き起こした、

この部分は「and the global food crisis, (which is) partly due to Russia’s actions.」と「関係代名詞の主格+be動詞」を補って解釈するとわかりやすいです。_

関係代名詞の主格「which」の先行詞は、直前の名詞「the global food crisis(世界の食糧危機)」です。

ここでは、「the global food crisis」についての現在の状況を説明しているため、「which is」を使用します。

しかし、ロシアの行動が引き起こした食糧危機の影響が続いている場合は、「which has been」も適切です。

“Is”と”has been”は、一般的に時間的な範囲と焦点の違いを示しています。

The global food crisis, which is partly due to Russia’s actions.:「is」は現在形であり、その食糧危機が「現在の」ロシアの行動の一部の結果であると述べています。この表現は食糧危機の「現在の状況」に焦点を当てています。

The global food crisis, which has been partly due to Russia’s actions.:「has been」は現在完了形であり、過去のある時点から現在にかけての期間にわたって、食糧危機がロシアの行動の一部の結果であった(そしておそらく現在もそうである)ことを述べています。

この表現は、「過去から現在までの期間」に焦点を当てています。

ディクテーションQuizのポイント解説

the global food crisis” は冠詞の聞き分けが難しい箇所で、”a global food crisis” も文法的には間違っていません。

が、一般的には “the global food crisis” と定冠詞を付けるほうが自然な意味になります。

これは、「世界の食糧危機」が「既に広く知られている特定の問題」であるからです。

これに対し、”a global food crisis” は「今後、起こりうる世界の食糧危機」や「特定されていない食糧危機」を示唆するときに使われます。

また、”global food crisis” が特定の状況を示さず、一般的な意味で使用される場合は、不可算名詞として無冠詞・単数になることもあります。

Concurrently, a Quad framework summit was held. 同時に、クアッド枠組みの首脳会合も開催された。

「クアッド(Quad)」とは、日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国が参加する非公式の戦略的対話を示しています。

この首脳会合は、これら4カ国のリーダーが集まり、グローバルな課題について話し合い、協力するための場です。

Step4:スラッシュ・リピーティング

【説明を表示】

英文テキストを確認

大きな赤い文字:強勢のある母音

下線:音の連結 ( ):子音の脱落

t,d,k,g,p,b:子音の飲み込み


G7 Summit Wraps up in Hiroshima

The G7 Summit in Hiroshima, / attended by globa(l) leaders / including Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, / concluded on Sunday. / Key discussions included / military aid for Ukraine, energy security, /and the global food crisis, partly due to Russia’s actions. / Concurrently, a Quad framework summit was held.

Step5:サイトトランスレーション

【説明を表示】
和訳例を確認

G7広島サミットが閉幕

広島でのG7サミットが、/ 世界の指導者が参加した、/ ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を含む、/ 日曜日に閉幕した。/ 主要な議論に含まれたのは、/ ウクライナへの軍事援助、エネルギー安全保障、/ そして、世界の食糧危機だった、ロシアの行動が部分的に引き起こした。/ 同時に、クアッド枠組みの首脳会合も開催された。

Step6: 反訳トレーニング

【説明を表示】

Step7:オーバーラッピング&シャドーイング

【説明を表示】

【速度:ややスロー】↑


【速度:ナチュラル】↑


英文テキストを確認

大きな赤い文字:強勢のある母音

下線:音の連結 ( ):子音の脱落

t,d,k,g,p,b:子音の飲み込み


G7 Summit Wraps up in Hiroshima

The G7 Summit in Hiroshima, attended by globa(l) leaders including Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy, concluded on Sunday. Key discussions included military aid for Ukraine, energy security, and the global food crisis, partly due to Russia’s actions. Concurrently, a Quad framework summit was held.

Step8: 高速リスニング

【説明を表示】

参考記事:この英語ニュースの元記事

英文で読む【G7広島サミット閉幕】

Follow me!

【中級レベルを今度こそ脱却したいあなたへ!】

英語ニュースを正確にリスニングしたい方、中級から上級へ確実にレベルアップしたい方、メルマガの「穴埋めリスニングQuiz企画」に無料で参加しませんか。

ディクテーションとは、「英文を見ずに音声を聞いて、正確に書き取る訓練方法」です。

火曜15時の〆切までにQuiz答案を提出した方を対象に無料採点をおこない、不正解箇所から、リスニングや語彙・文法などの弱点を特定します!

穴埋めリスニングのディクテーション企画