ニュースで学ぶ「現代英語」:日々の大量Inputに!


既に「中学英語を習得した人」が、「初級⇒中級⇒上級」と実力アップするために絶対必要なこと。

それは、「自分のレベルと興味に合った英文の大量Input(リーディング+リスニング)」です。

もちろん、Output(スピーキング+ライティング)も大事で、最終的なゴールはこちらです。

が、「読んで(聴いて)理解できない英語を話す」のは無理ですから、土台にあるのはInput力です。

「語句の意味や文法の解説を読んで(聴いて)理解する」という「Input学習」こそ、普段の自己学習でやっておくべきです。

英文ディクテーションの成績アップのためにも、語彙・読解・速読力を伸ばす「大量Input」訓練が不可欠です。

今回は、この「大量Input」訓練にぴったりの教材として、「サイト連動型のラジオ講座」を詳しくご紹介します。

「ニュースで英語術!」の後継ラジオ講座がスタート

2022年3月で終了した「ニュースで英語術」のリニューアル版として、4月5日(月)に始まった「ニュースで学ぶ『現代英語』」。

以前は月〜金まで1日5分のラジオ講座だったのが、毎回15分と時間枠が3倍に拡大しています。

また、放送時間に合わせなくても、「らじる★らじる」というアプリを通じて、PCとスマホで好きなときに聴けるのが便利です。

最新の時事問題を扱うため市販のテキストはなく、学習サイト「ニュースで学ぶ『現代英語』」で学べるようになっています。

「ニュースで学ぶ『現代英語』」の難易度と対象者

ニュースで学ぶ『現代英語』は、旬なニュースを素材に、最新の時事英語表現を紹介する学習講座です。

中級〜上級者(TOEIC600〜900点台、英検2級〜1級)の方に、幅広く活用をお勧めしたいです。

1つの英語ニュース記事が120〜140単語程度にまとまっており、中級者なら1分で読める分量です。

番組サイトでは、このラジオ講座の趣旨を次のように定義しています。

「現代英語」とは、世界で実際に使われている英語です。最新の英語ニュースを通して、生きた英語を身につけましょう。日本や世界の動きも学べる一挙両得の講座です。

初回のラジオ放送を「らじる★らじる」で聴いたところ、非常に丁寧でわかりやすいです!

1日15分x週5回なので、全部合わせると週に合計75分。分量としては十分です。

ラジオ講座+Webテキストを活用すると、講義型のオンライン授業を毎日受けているよう。

ニュース英語の自主学習教材として、詳しい発音解説以外の要素は全てそろっている印象です。

「ニュースで学ぶ『現代英語』」の分野とトピック

身近な話題から国際情勢に至るまで、各分野の話題がまんべんなく選定されています。

学生や社会人の学習者が幅広いジャンルへの知識と興味を蓄積できるよう、配慮されているのがわかります。

「現代英語」という名称は、「世界で実際に使われている生きた英語」という意味で使われています。

例1)植物由来の“卵の代替商品”広がる  2022年4月6日(水)

例2)スターバックス プラスチック製品削減へ 2022年4月8日(金)

音声はアメリカ発音でナチュラルな速度

「ニュースで学ぶ『現代英語』」の学習サイトには、ラジオ講座放送日から1週間限定で、「ニュース番組動画」が付いています。

バイリンガルの日本人キャスターが、アメリカ英語発音でニュース原稿を読み上げることが多いようです。

音声は、120〜140単語程度の分量を、50〜60秒ぐらいの時間で音読しています。

自然なスピードは1分間に約140〜180単語ですから、ほぼ標準的な速度だといえます。

まず、「この速さの英語ニュースを細部まで聞き取る」ことを目標にしてください。

さらに、ありがたいことに、英文1センテンスごとに再生できるネイティブ音声も加わりました。

こちらは、Eテレでもおなじみのトム・ケインさんが、アメリカ英語発音で音読しています。

1センテンスごとのリスニング学習には、こちらの音声が便利です。

サイト・トランスレーション方式の和訳

もうひとつ特筆すべきなのが、「通訳式やさしい英語ニュース」と同様に、「スラッシュ・リーディング」に対応した和訳があることです。

これは、今までの「ニュースで英語術」の和訳にはなかった新しい要素です。

「スラッシュ・リーディング」とは、英語の語順のまま理解できるよう、意味のかたまりごとにスラッシュ「/」で区切って読んでいく手法です。

ひとつの区切りから次へ進むときに(誰が → 何をした → なぜ)というように、続く内容を予想しながら読むのがコツです。

また、このスラッシュに合わせて、後ろから返り読みせずに和訳する方法を「サイト・トランスレーション」といいます。

ちなみに、文字を読む代わりに、英語の音声を「聞こえた順番で和訳していく」のが「同時通訳」です。こちらは特殊な訓練が必要です。

「ニュースで学ぶ『現代英語』」の学習サイトでは、次のように、スラッシュを入れずに「サイト・トランスレーション」の和訳になっています。

U.S. central bankers have seen prices for rent, for groceries, for clothes climb higher and higher.

アメリカの中央銀行(にあたるFRB)のメンバーは、目の当たりにしています、賃料や食料品や衣類の価格がますます上昇するのを。

「サイト・トランスレーション」の習慣をつけると、英語の語順のまま意味を把握できるようになるため、リスニング力アップにもつながります。

ニュースで学ぶ『現代英語』」の通訳式トレーニング学習法

時間的に無理のない範囲で、次の「通訳式トレーニング学習法」を実践してください。

学習サイトと連動したラジオ講座は、トレーニング後の復習、またはトレーニング前の予習として聴きましょう。

ただし「1日15分x週5本」は相当な分量なので、「通訳式トレーニング学習法」の本数を絞るのもありです。

▶ ディクテーション(書き取り)

英文テキストを読む前に、動画の英文音声を再生します。

全体の音声をまず1回聴き、だいたいの流れをつかみます。

次に、意味の区切りごとに一時停止し、英文を書き取る作業を繰り返します。

リスニングの回数は、1ヶ所に付き3~5回程度が目安です。

1センテンス終わったら、次のセンテンスへ進みます。

※分量が多すぎるときは、全体の半分、3分の1、最初の3センテンス、など一部を選びましょう。

書き取ったら答案を採点し、間違った箇所は、次の観点から原因を分析してください。

チェック項目

1.単語や表現を知らなかった。⇒「解説」「和訳」を読んで確認

2.文法と英文構造を理解できなかった。⇒「解説」「和訳」を読んで確認

3.読めば理解できる英文を聴き取れなかった。⇒ 音声を聞き直して発音を確認

▶ 文法構造の確認

英文タイトルと本文のテキストを読み、主語・動詞・目的語・補語などの文法構造を確認していきます。

構造を確認したら、和訳と解説を読んで、自分の解釈が合っていたかどうかチェックしましょう。

▶ サイト・トランスレーション

英語ニュース全体の文法構造がつかめたら、次に、意味のまとまりごとに和訳していきます。

このとき、後ろから前に戻り読みせず、英語の語順のまま、前から読み進めてください。

最初に自分で和訳してから、日本語訳の例と比較してみましょう。

▶ スラッシュ・リピーティング

今度は、音声を意味のまとまりごとに区切って再生し、発音に気をつけてひと息でリピートします。

最初は英文テキストを見ながら、慣れたら文字を見ずに音声をリピートしてください。

※分量が多すぎるときは、全体の半分、3分の1、最初の3センテンス、など一部を選んで練習しましょう。

オーバーラッピング&シャドーイング

文字を見ながら音声を再生し、自分の声をぴったりかぶせて音読します。この手法を「オーバーラッピング」といいます。

次に、ネイティブ音声を追いかけて音読する「シャドーイング」に挑戦しましょう。最初はテキストを見て、慣れたら見ない状態で練習してください。

※分量が多すぎるときは、全体の半分、3分の1、最初の3センテンス、など一部を選んで練習しましょう。

▶ 5W1H質問と解答例の作成

最後に、この英語ニュースに関する「5W1Hの質問」と「解答例」を作成し、音読練習して仕上げます。

できれば、Topicに関するディスカッションを英語でおこない、自分の英語を講師にチェックしてもらうのが望ましいです。

5W1Hの質問

What(何が), Who(誰が), When(いつ), Where(どこで), Why(なぜ), How(どうやって)から始まる疑問文です。

「Yes」と「No」で答えられないのが特徴です。


このサイトの英語ニュースは通常、月〜金の平日5日間、1日1本の割合で更新されます。

週に5本の学習がきつい場合は、時間の余裕と実力に応じて、取り組む本数やメニューを減らして調整してください。


以上、4月からリニューアルされたラジオ講座と学習サイト「ニュースで学ぶ『現代英語』」をご紹介しました。

実力アップのために不可欠な「日々の大量Input」訓練として、ぜひご活用ください。

【中級レベルを今度こそ脱却したいあなたへ!】

英語ニュースを正確にリスニングしたい方、中級から上級へ確実にレベルアップしたい方、メルマガの「穴埋めリスニングQuiz企画」に無料で参加しませんか。

ディクテーションとは、「英文を見ずに音声を聞いて、正確に書き取る訓練方法」です。

火曜15時の〆切までにQuiz答案を提出した方を対象に無料採点をおこない、不正解箇所から、リスニングや語彙・文法などの弱点を特定します!

穴埋めリスニングのディクテーション企画

2 thoughts on “ニュースで学ぶ「現代英語」:日々の大量Inputに!

  1. musa より:

    ラジオ講座のご紹介有難うございます。活用の仕方までご指導くださって有難いです。

    早速「らじる★らじる」で聞いてみました。とても勉強になります。

    今後是非活用していきたいと思います。日々の積み重ねが大切ですね。

  2. sunflower より:

    新しい教材紹介ありがとうございます!

    聞き逃した番組も「らじる★らじる」で聞けるし、スクリプトも音声と解説が1文ずつ確認できてとってもわかりやすいですね。

    このクオリティで無料提供するなんて、NHKゴガク、太っ腹だな~!と思います。

    ご紹介いただいたステップで勉強すれば、かなり活用できそうですね。

この投稿はコメントできません。