アメリカ出身の新教皇レオ14世が誕生【New Pope Leo XIV from the U.S.】

【中級脱出のリスニング特訓!】Topicの背景

前回に続き、ローマ教皇の話題です。コンクラーベの末、アメリカ出身の枢機卿が選出されたとはビックリです。

私がこのニュースを知ったのは、偶然にも、Tennis TVでローマ大会(フォニーニ選手の引退試合)を観戦中でした。まさに不意打ちを食らった感じです。

スタジアムの巨大スクリーンに速報が流れ、実況のコメンテーターも「Wow, the new pope was just elected!」と興奮気味に叫んでいました。

新教皇(レオ14世)のお兄さんのTVインタビューがなかなか味わい深いです。

「うわあ、ロブだ!」 弟が教皇に……思いを兄が語る

子供時代に「弟が遊びで『神父役』を演じたがり、兄たちが退屈した」という逸話が秀逸です。

今回は、このテーマに関する英語ニュースをお届けします。

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Step1:全体リスニング

まずは英語ニュース全体の要点を理解するリスニング訓練です。

次の各質問の答えを探しながら聞きましょう。

Q1: Where did the new pope spend his career?

Q2: What kind of people did he support in Peru?

Q3: What did his brother say about the new pope?

1回目で答えがわからないときは、最大3回まで音声を再生しましょう

【ナチュラルスピード】

英文

New Pope Leo XIV from the U.S.


The Catholic Church has elected its first American pope, Leo the Fourteenth.

The new pope, born in Chicago, spent most of his career in South America.

He served in Peru, helping the poor and standing with immigrants.

Unlike the last progressive pope, he’s cautious about LGBTQ inclusion.

His older brother said they knew something was special about him from childhood.

和訳

アメリカ出身の新教皇レオ14世が誕生


カトリック教会は、初めてアメリカ出身の教皇レオ14世を選出した。

新教皇はシカゴ生まれで、キャリアの大半を南米で過ごした。

彼はペルーで奉仕し、貧しい人々や移民を支援した。

前の進歩的な教皇とは異なり、性的少数者の受け入れには慎重である。

彼の兄は、子どもの頃から彼には何か特別なものがあるとわかっていたと語った。

質問の解答例

Q1: Where did the new pope spend his career?

A1: He spent most of his career in South America.


Q2: What kind of people did he support in Peru?
A2: He helped the poor and supported immigrants.


Q3: What did his brother say about the new pope?

A3: He said they knew something was special about him from childhood.

Step2:重要単語と語句

音声を再生し、強勢のある母音(=大きな赤文字)を意識しながら次の手順で練習しましょう。

①「単語の綴りと意味」を見ながら音声をリピートし、意味を確認。

②「単語の綴りと意味」を閉じて音声をリピートし、一時停止して和訳。

単語の綴りと意味

pope /poʊp/(名)ローマ教皇、法王

immigrant /ˈɪmɪɡrənt/(名)移民(他国から移住してきた人)

progressive /prəˈɡrɛsɪv/(形)進歩的な、革新的な

LGBTQ /ˌɛldʒiːbiːtiːˈkjuː/(名)性的少数者(Lesbian:レズビアン、Gay:ゲイ、Bisexual:バイセクシュアル、Transgender:トランスジェンダー、Queer:クィア の総称)

inclusion /ɪnˈkluːʒən/(名)包含、受け入れ、参加の機会を与えること

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ディクテーションQuizに参加した方、特に満点を逃した方は「不正解になった原因を突き止め、今後、同様の間違いを防ぐ」ために必ず解説をご確認ください。答案分析をせず放置する人は、ディクテーションをする意味がありません。

Step3:リッスン&リピート

1文ずつ区切ったスロー音声を再生し、文字を見ずにリピートしましょう。最大3回まで音声を流してOKです。

できれば、リピートした直後に英文をディクテーション(書き取り)してみましょう。

次に英文を確認し、リピートやディクテーションを間違っていた箇所がないか確認してください。

今度は「母音のストレス・音の連結・止める子音」などの発音ルールに気をつけて音声を再生し、文字を見ながらゆっくり正確に2〜5回リピートしましょう。

その後、文字を見ないで2回正確にリピートできたらOKです。

▶和訳を見る前に、理解度クイズにもぜひ挑戦してください。

なお、英文のスラッシュはStep4の和訳用です。音読のときは、スラッシュで区切らず一文を一気に読み上げてください。

Step4:サイトトランスレーション(スラッシュ和訳)

スラッシュで区切った英文を表示し、区切りごとに日本語に訳します。後ろから返り読みせず、英語の語順のまま読み進めてください

この訳し方を「サイト・トランスレーション」といいます。英語の語順のまま理解する習慣がつくと、英文を読むスピードが格段に速くなります。

まず自分で訳してから和訳例と比較してみましょう。意味が違っていた箇所は、語彙と文法構造を確認し、間違った原因を明らかにする必要があります。

Step5:反訳トレーニング(和文英訳)

今度は、和訳のみを見ながら元の英文を口頭で再現する「反訳トレーニング」に挑戦しましょう。

その際、英文テキストと全く同じでなくても、意味がほぼ同じで文法的にも正しければOKです。

余力があれば、単語の一部を入れ替える「パラフレーズ」練習もやってみましょう。

1)

スラッシュ英文

大きな赤い文字:強勢(=アクセント)のある母音

下線:音の連結 ( ):子音の脱落  ■t,d,k,g,p,b:子音の飲み込み

The Catholic Church has elected / its first American pope, / Leo the Fourteenth.

スラッシュ和訳

カトリック教会は選出した、初のアメリカ出身の教皇、レオ14世を。

⇒ カトリック教会は、初めてアメリカ出身の教皇レオ14世を選出した。

2)

スラッシュ英文

The new pope, / born in Chicago, / spent most of his career / in South America.

スラッシュ和訳

新教皇は、シカゴ生まれで、キャリアの大半をを過ごした、南米で。

⇒ 新教皇はシカゴ生まれで、キャリアの大半を南米で過ごした。

3)

スラッシュ英文

He served in Peru, helping the poor / and standing with immigrants.

スラッシュ和訳

彼はペルーで奉仕し、貧しい人々を助け、移民に寄り添いました。

⇒ 彼はペルーで奉仕し、貧しい人々をが助け、移民に寄り添った。

4)

スラッシュ英文

Unlike the last progressive pope, / he’s cautious / about LGBTQ inclusion.

スラッシュ和訳

前の進歩的な教皇とは異なり、彼は慎重である、性的少数者の受け入れには。

⇒ 前の進歩的な教皇とは異なり、性的少数者の受け入れには慎重である。

5)

スラッシュ英文

His older brother said / they knew / something wa(s) special / about him / from childhood.

スラッシュ和訳

彼の兄は述べた、彼らはわかっていたと、何か特別なものがあると、彼には、子どもの頃から。

⇒ 彼の兄は、子どもの頃から彼には何か特別なものがあるとわかっていたと語った。

Step6:オーバーラッピング&シャドーイング

上記の英文を表示しながらスロースピードの音声を通しで再生し、自分の声をかぶせてオーバーラッピングします。回数の目安は5回です。

余力があれば、次に英文を閉じて音声を再生し、1,2語遅れで追いかけるシャドーイングに挑戦しましょう。こちらも5回を目安にしてください。

【スロースピード】

英文

New Pope Leo XIV from the U.S.


The Catholic Church has elected its first American pope, Leo the Fourteenth.

The new pope, born in Chicago, spent most of his career in South America.

He served in Peru, helping the poor and standing with immigrants.

Unlike the last progressive pope, he’s cautious about LGBTQ inclusion.

His older brother said they knew something was special about him from childhood.

Step7: 仕上げの全体リスニング

最後に、英文を見ない状態でナチュラル・スピードの英語ニュースを通しでもう一度聞いて仕上げましょう

途中、聞き取りにくい箇所があったら前のStepに戻って内容を確認してくださいね。

【ナチュラルスピード】

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ここからはメルマガ企画「穴埋めディクテーション」の正解と解説・成績優秀者の発表です。

上記の英語ニュースを公開する前に、メルマガ読者さんを対象に以下の要領で英文のディクテーションQuizを出題しました。

現在の英語力を語彙力・文法読解・発音力の点から客観的に測定する作業」です。英語ニュースの音声を聞き、各空欄に入る英文を正確に書き取ってください。

空欄に入る箇所は、途中で止めずに一気に聞かないと訓練の効果がありません。また、聞く回数はできれば2回以下、最大5回程度を目安にしてください。

5回聞いてわからない箇所は「今の英語力では正確に聞き取れない箇所」です。そこを自分の弱点だと理解し、解答を見て原因を分析するのが上達の近道です。

>> 答案採点のチェックポイント

メルマガ企画「穴埋めディクテーションQuiz」答案と成績発表

メルマガ読者の皆様、答案ご提出とコメントありがとうございました!詳細は上記リンクをクリックするとご覧になれます。

満点率(リスニング回数「2回以内」の条件付):11% ▶最優秀賞(満点):9名
各設問の正答率(リスニング回数が3回以上の場合も含む)
Q1の正答率 Q2の正答率 Q3の正答率
46% 48% 22%

※各設問の正解率はリスニング回数を反映しておらず、3回以上聞いた場合も含まれています。

ディクテーション答案の講評

今週のディクテーションQuizは難易度がやや低く、満点を十分狙える設問でした。

pope(教皇)」は頭文字を大文字で「Pope」と表記してもOKとしました。

Q1とQ2は(リスニングの回数を考慮しなければ)半数近くの人が正解しています。

各設問を間違えた人は、語彙・文法・発音などの原因を探りましょう。

正解のポイントをまとめましたので詳細は下記をご覧ください。

設問1)The Catholic Church (           ), Leo the Fourteenth.


正解と答案分析

The Catholic Church (has elected its first American pope), Leo the Fourteenth.

主な不正解事例)

▶「its」 を「the」と聞き間違えた。

⇒ 弱音の機能語のリスニングはやや難易度が高いです。「elected its」とリンキングしている箇所に注意してください。

設問2)The new Pope, born in Chicago, (              ).


正解と答案分析

The new Pope, born in Chicago, (spent most of his career in South America).

主な不正解事例)

▶ 「most of his career」の前置詞を落として「most his career」と書いてしまった。

⇒ 「most of his career(彼のキャリアのほとんど)」という意味になるため、前置詞が必要です。

設問3) He served in Peru, (              ).


正解と答案分析

He served in Peru, (helping the poor and standing with immigrants).

主な不正解事例)

▶ 「standing with」の前置詞「with」を聞き取れなかった。

⇒ ここでの「stand with」は「困難な状況にある相手を支援する、助ける」という意味で使用しています。

いかがでしたか。不正解箇所のある人は、間違えた原因をしっかり分析して今後につなげましょう。

次回のディクテーションQuizもふるってご参加ください。

このTopicに関するディスカッション用の質問と解答例

このTopicに関連する3つの重要質問と解答例を作成しました。

ディスカッションの練習として、各質問に15〜20秒で答えてください。

質問リスト

Q1) What is your impression of Pope Leo XIV?

Q2) What do you think about having an American pope?

Q3) Should popes be more progressive or more traditional?

Q1) What is your impression of Pope Leo XIV?

解答例

A1) He seems thoughtful and serious. I like that he spent time in Peru helping people. I’m curious how he’ll lead the Church in today’s complicated world.

Q2) What do you think about having an American pope?

解答例

A2) I think it’s interesting. It shows the Church is becoming more global. I’m not sure if nationality matters, but it could bring some fresh ideas and perspectives.

Q3) Should popes be more progressive or more traditional?

解答例

A3) I think it depends on the issue. On human rights, maybe more progressive. But on other religious traditions, being careful and traditional is sometimes necessary too.

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