【Topic10】2:英語発音のルール

過去に当メルマガで配信した英語ニュースの音声でリスニング力を鍛えましょう!

今回は、ディクテーション課題の英文を「発音ルール」の観点から分析していきます。

【Step2:英語発音のルール】

ナチュラルスピードで話される英語は、子音と母音の音がつながったり、子音が脱落して聞こえなくなる現象がよく起こります

文字で見た情報に頼って単語を1つずつ区切って理解しようとすると、耳から入る音が全く違って聞こえるため、読める英語が聴き取れません。

これを克服するには、次のように、英語独特の「発音ルール」を幾つかのパターンに分けて知っておく必要があります

※ここでは標準的なアメリカ英語のリスニングを想定しています。

このうち、最も重要かつ基礎的な要素は次の2つです。

A)子音+母音の連結(リンキング)⇒ 2つの単語の音がつながって聴こえる箇所です。
B)子音の脱落・子音どめ・子音の連続 ⇒ 母音が入らないため、聴こえにくい箇所です。

本日の Exercise

上記の「発音ルール」を今週のディクテーション課題にあてはめて分析してみましょう。

/ /で囲んだ各文字は、上記の発音ルールA)とB)のどちらにそれぞれ該当するでしょうか。


ディクテーション課題の英文

Governmen/t/[1] to examine babysitting websites

The Japanese government will examine the operatio/n/[2] of babysitting websites, followin/g/[3] the arrest of a 26-year-old man on suspicio/n/[4] of abandoning the body of a toddler in hi/s/[5] care.

発音ルール問題の解答はこちらです。答案を自己採点してみましょう。

発音ルール問題の解答

[1] Governmen/t/ to examine

⇒ B)子音の脱落 または 子音どめ(子音の直後に余分な母音を入れない)

※補足:「t」の音で終わる単語の直後に、同じ「t」の音で始まる単語が続くときの発音は、一般的には前の「t」を脱落させて一瞬息を止め、そこにわずかな「間(ま)」を作ります

が、ややゆっくり発音するときは前の「t」が完全に消えずに残ることもあり、今回の英語ナレーションではそのような発音になっているため、ここでは「子音の脱落」または「子音どめ」の両方を正解としました。

ただし、当サイトの「Exercise」ではA)かB)のどちらに属するかを区別できていればOKです。

[2] the operatio[n o]f babysitting

⇒ A)子音 + 母音の連結(リンキング)

[3] followin/g/ the arrest

⇒ B)子音どめ(子音の直後に余分な母音を入れない)

[4] on suspicio[n o]f abandoning

⇒ A)子音 + 母音の連結(リンキング)

[5] a toddler in hi/s/ care

⇒ B)子音どめ(子音の直後に余分な母音を入れない)


・・・いかがでしたか? 間違い個数が1個以内なら合格です!

「読めば理解できる単語を聴き取れなかった」原因の多くは、発音ルールに対する理解不足です。

文字の情報だけに頼って音読すると、無意識に「ローマ字とカタカナ英語に影響された日本語なまりの読み方」になってしまい、実際の英語の音と合わなくなるから聴き取れないのです。

「この単語はこう発音する」という文字情報だけに頼った先入観を捨てて、「耳で聞こえた通りの音」を素直に真似する習慣をつけてください

このとき、「単語の連結」「子音の脱落」などの発音ルールを頭に入れておくと、リスニングがとても楽になりますよ。


今日の課題は以上です。お疲れさまでした!

明日はリスニング訓練の第2段階として、「単語のシラブルと強弱リズム」を分析します。

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