【Topic02】4:英文の強弱リズム

過去に当メルマガで配信した英語ニュースの音声でリスニング力を鍛えましょう!

さて、今回はリスニング対策の仕上げとして「英文全体の強弱リズム」を分析します。

【Step4:英文の強弱リズム】

ひとつひとつの単語の発音に強弱リズムがあるのと同様、英文を読むときも明確に強弱の差をつけて発音します。

一般的に、重要な意味を持つ「内容語」を強く長くはっきり発音し、重要でない「機能語」を弱く速くあいまいに発音します。

「内容語」と「機能語」の詳しい解説ページはこちら。 

※ただし、英文の単語の並び順や読み手の意図によっては内容語を弱く、機能語を強く読む場合もあります。

Exercise 1

今回の英語ニュースのテキストを「内容語」と「機能語」に分けると、だいたい次のようになります。

まず、母音にあたる文字で、太字が「内容語」です。

さらに、内容語の中で一番強く発音する母音を大きな文字で示しています

下記のテキストでは、既に学習した「子音+母音の連結」「子音の脱落」の発音ルールを追加し、おおまかな意味の切れ目にスラッシュ「/」を入れています。


【スラッシュごとにポーズ(無音)の入った音声】


下線:子音+母音の連結
(青):子音の脱落


Japan’s folk rituals / adde(d) to UNESCO list


A group o(f) “visiting deity” folk rituals / were added on Thursday / to UNESCO Intangible Cultural Heritage list. / In the rituals, / people in rural communities / wearing masks or costumes / visit homes / to drive away evil spirits / a(t) the end of the year / or when seasons change.


※ 英文を速いスピードで読むときは、リズムを整えるために一部の内容語が弱く発音されることがあります。

上のスクリプトを見ながらスラッシュの区切りごとに音声を再生し、次の点に注意しながらゆっくりリピートしてください


① 強勢のある大きな文字の母音を強く長くはっきりと、機能語を弱く短くあいまいに発音する。

② 発音ルールにも気を配る。

③ スラッシュ単位の区切りをひと息で音読する。

⇒ 慣れたらスクリプトを見ずにやってみましょう。

Exercise 2

スラッシュの区切りごとにリピートできるようになったら、今度は、区切りなしの「ややスロー音声」で英文全体を通しで再生し、オーバーラッピングとシャドーイングを練習してみましょう。


オーバーラッピング(overlapping)テキストを見ながら音声を聞き、自分の声をそっくり重ねて音読する訓練法です。>> 詳しい解説ページはこちら

シャドーイング(shadowing):聞き取った英語のすぐ後で、テキストを見ないで影 (shadow) のように少しずつ遅れて音読する訓練法です>> 詳しい解説ページはこちら


【ややスロー音声(区切りなし)】


下線:子音+母音の連結
(青):子音の脱落


Japan’s folk rituals adde(d) to UNESCO list


A group o(f) “visiting deity” folk rituals were added on Thursday to UNESCO Intangible Cultural Heritage list. In the rituals, people in rural communities wearing masks or costumes visit homes to drive away evil spirits a(t) the end of the year or when seasons change.


⇒ もしうまくいかないときは、いったんリピート練習に戻って弱点を補強しましょう。

⇒ シャドーイングは難易度が高いので、まずはオーバーラッピングを優先してくださいね。

発展学習

さらに余力のある方は、ナチュラルスピードのオーバーラッピングとシャドーイングにも挑戦してください。


【ナチュラルスピードの音声(区切りなし)】


ネイティブ音声のリズムや抑揚に気を付け、完全にコピーするつもりで通訳トレーニングを反復すると、自然な英語に近づいていきますよ。


以上、英語ニュースのリスニング編を4日間にわたってお届けしました。

最後まで取り組んでいただき、ありがとうございました。

ごらんのように、このリスニング訓練は「適当に読み流す」だけでは力がつきません。

英語ニュースの音声を聴き、内容を分析して初めて、リスニングの弱点がわかります。

「英語は科学であり、音楽である」というのが私の考えです。

“読めばわかる英語が聴き取れず、 自分の発音がネイティブに通じない” ・・・これらの現象には理由があります。

なんとなく、ということはありません。

“読める英語が聴き取れるようになり、 英語らしい強弱リズムで音読できる”

この大きな目標を達成するために、今後もリスニング訓練を一緒に続けましょう!

 

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