クマ被害増加で自衛隊が出動【SDF deployed over bear attacks】

【中級脱出のリスニング特訓!】Topicの背景

北日本を中心としたクマ被害が深刻化し、秋田県の要請で自衛隊が派遣される事態となりました。

市街地も例外ではなく、家の庭や旅館に突然クマが出没する場合もあるとか。

人が襲われて死傷するニュースを日常的に聞くと、さすがに危機感を覚えます。

政府には物価高対策と合わせて早急な対応を求めたいです。

今回は、このテーマに関する英語ニュースをお届けします。

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Step1:全体リスニング

まずは英語ニュース全体の要点を理解するリスニング訓練です。

次の各質問の答えを探しながら聞きましょう。

Q1: Where have bears attacked people?

Q2: What are the Self-Defense Forces not permitted to do under Japanese law?

Q3: What do experts say about bear-human incidents?

1回目で答えがわからないときは、最大3回まで音声を再生しましょう

【ナチュラルスピード】

英文

SDF deployed over bear attacks


The number of bear-human incidents has been rising in Japan this year.

Bears have attacked people not only in the mountains but also in city areas.

The Self-Defense Forces were deployed to provide logistical support.

Under Japanese law, the troops are not permitted to cull bears.

Experts say climate change has brought bears closer to inhabited areas.

和訳

クマ被害増加で自衛隊が出動


人がクマに遭遇する事件が今年、日本で増加している。

山間部だけでなく、市街地でもクマが人を襲っている。

自衛隊が後方支援のために派遣された。

日本の法律では、自衛隊はクマの駆除が許可されていない。

専門家は、気候変動でクマが人里に近づくようになったと述べている。

質問の解答例

Q1: Where have bears attacked people?

– A1: They have attacked people not only in the mountains but also in city areas.

Q2: What are the Self-Defense Forces not permitted to do under Japanese law?

– A2: They are not permitted to cull bears.

Q3: What do experts say about bear-human incidents?

– A3: They say climate change has brought bears closer to inhabited areas.

Step2:重要単語と語句

音声を再生し、強勢のある母音(=大きな赤文字)を意識しながら次の手順で練習しましょう。

①「単語の綴りと意味」を見ながら音声をリピートし、意味を確認。

②「単語の綴りと意味」を閉じて音声をリピートし、一時停止して和訳。

単語の綴りと意味

deploy /dɪˈplɔɪ/(動)配置する、展開する、派遣する

logistical /ləˈdʒɪstɪkəl/(形)兵站の、後方支援の、物流の

troops /truːps/(名)部隊、兵士たち、軍隊

※ 通常は複数形で用いられます。

cull /kʌl/(動)間引く、(数を減らすために)選んで殺す

inhabited /ɪnˈhæbɪtɪd/(形)人が住んでいる、居住された

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ディクテーションQuizに参加した方、特に満点を逃した方は「不正解になった原因を突き止め、今後、同様の間違いを防ぐ」ために必ず解説をご確認ください。答案分析をせず放置する人は、ディクテーションをする意味がありません。

Step3:リッスン&リピート

1文ずつ区切ったスロー音声を再生し、文字を見ずにリピートしましょう。最大3回まで音声を流してOKです。

できれば、リピートした直後に英文をディクテーション(書き取り)してみましょう。

次に英文を確認し、リピートやディクテーションを間違っていた箇所がないか確認してください。

今度は「母音のストレス・音の連結・止める子音」などの発音ルールに気をつけて音声を再生し、文字を見ながらゆっくり正確に2〜5回リピートしましょう。

その後、文字を見ないで2回正確にリピートできたらOKです。

▶和訳を見る前に、理解度クイズにもぜひ挑戦してください。

なお、英文のスラッシュはStep4の和訳用です。音読のときは、スラッシュで区切らず一文を一気に読み上げてください。

Step4:サイトトランスレーション(スラッシュ和訳)

スラッシュで区切った英文を表示し、区切りごとに日本語に訳します。後ろから返り読みせず、英語の語順のまま読み進めてください

この訳し方を「サイト・トランスレーション」といいます。英語の語順のまま理解する習慣がつくと、英文を読むスピードが格段に速くなります。

まず自分で訳してから和訳例と比較してみましょう。意味が違っていた箇所は、語彙と文法構造を確認し、間違った原因を明らかにする必要があります。

Step5:反訳トレーニング(和文英訳)

今度は、和訳のみを見ながら元の英文を口頭で再現する「反訳トレーニング」に挑戦しましょう。

その際、英文テキストと全く同じでなくても、意味がほぼ同じで文法的にも正しければOKです。

余力があれば、単語の一部を入れ替える「パラフレーズ」練習もやってみましょう。

1)

スラッシュ英文

大きな赤い文字:強勢(=アクセント)のある母音

下線:音の連結 ( ):子音の脱落  ■t,d,k,g,p,b:子音の飲み込み

The number of bear-human incidents / has been rising / in Japan this year.

スラッシュ和訳

人がクマに遭遇する事件の数が、増加しつつある、日本で今年。

⇒ 人がクマに遭遇する事件が今年、日本で増加している。

2)

スラッシュ英文

Bears have attacked people / not only in the mountains / but also in city areas.

スラッシュ和訳

クマが人々を襲ってきた、山間部だけではなく、市街地でも。

⇒ 山間部だけでなく、市街地でもクマが人を襲っている。

3)

スラッシュ英文

The Self-Defense Forces were deployed / to provide logistical support.

スラッシュ和訳

自衛隊が派遣された、後方支援を提供するため。

⇒ 自衛隊が後方支援のために派遣された。

4)

スラッシュ英文

Under Japanese law, / the troops are not permitted / to cull bears.

スラッシュ和訳

日本の法律では、部隊は許可されていない、クマの駆除を。

⇒ 日本の法律では、自衛隊はクマの駆除が許可されていない。

5)

スラッシュ英文

Experts say / climate change has brought bears / closer to inhabited areas.

スラッシュ和訳

専門家は述べている、気候変動がクマをもたらしたと、人里の近くに。

⇒ 専門家は、気候変動でクマが人里に近づくようになったと述べている。

Step6:オーバーラッピング&シャドーイング

上記の英文を表示しながらスロースピードの音声を通しで再生し、自分の声をかぶせてオーバーラッピングします。回数の目安は5回です。

余力があれば、次に英文を閉じて音声を再生し、1,2語遅れで追いかけるシャドーイングに挑戦しましょう。こちらも5回を目安にしてください。

【スロースピード】

英文

SDF deployed over bear attacks


The number of bear-human incidents has been rising in Japan this year.

Bears have attacked people not only in the mountains but also in city areas.

The Self-Defense Forces were deployed to provide logistical support.

Under Japanese law, the troops are not permitted to cull bears.

Experts say climate change has brought bears closer to inhabited areas.

Step7: 仕上げの全体リスニング

最後に、英文を見ない状態でナチュラル・スピードの英語ニュースを通しでもう一度聞いて仕上げましょう

途中、聞き取りにくい箇所があったら前のStepに戻って内容を確認してくださいね。

【ナチュラルスピード】

無料企画「穴埋めディクテーション」の正解と解説・成績発表

ここからはメルマガ企画「穴埋めディクテーション」の正解と解説・成績優秀者の発表です。

上記の英語ニュースを公開する前に、メルマガ読者さんを対象に以下の要領で英文のディクテーションQuizを出題しました。

現在の英語力を語彙力・文法読解・発音力の点から客観的に測定する作業」です。英語ニュースの音声を聞き、各空欄に入る英文を正確に書き取ってください。

空欄に入る箇所は、途中で止めずに一気に聞かないと訓練の効果がありません。また、聞く回数はできれば2回以下、最大5回程度を目安にしてください。

5回聞いてわからない箇所は「今の英語力では正確に聞き取れない箇所」です。そこを自分の弱点だと理解し、解答を見て原因を分析するのが上達の近道です。

>> 答案採点のチェックポイント

メルマガ企画「穴埋めディクテーションQuiz」答案と成績発表

メルマガ読者の皆様、答案ご提出とコメントありがとうございました!詳細は上記リンクをクリックするとご覧になれます。

満点率(リスニング回数「2回以内」の条件付):20% ▶最優秀賞(満点):13名

各設問の正答率(リスニング回数が3回以上の場合も含む)
Q1の正答率 Q2の正答率 Q3の正答率
77% 45% 42%

※各設問の正解率はリスニング回数を反映しておらず、3回以上聞いた場合も含まれています。

ディクテーション答案の講評

今回のディクテーションQuizの難易度は低めです。満点は13名、全問正解率は20%という好成績でした!

特にQ1は中級者なら楽に聞き取れます。この設問を間違えた人は、前置詞を忘れるなどのケアレスミスが多いです。語彙と文法の基本を意識して見直しましょう。

各設問の正解のポイントをまとめましたので、詳細は下記をご覧ください。

設問1The number of bear-human incident (           ).


正解と答案分析

The number of bear-human incidents (has been rising in Japan this year).

主な不正解事例)

▶「rising(増えている)」を「raising(増やしている)」と書いてしまった。

⇒ 目的語を取らない自動詞「rise(増える)」と目的語を取る他動詞の「raise(増やす)」を混同しないよう注意しましょう。発音・意味ともに異なっています。

設問2)Bears have attacked people (              ).


正解と答案分析

Bears have attacked people (not only in the mountains but also in city areas).

主な不正解事例)

▶名詞の複数「mountains」を単数「mountain」にしてしまった。

⇒ この文脈では1つの特定の山ではないため、複数が自然です。また、語尾の発音[z]は脱落しないので注意しましょう。

設問3) The Self-Defense Forces were (              ).


正解と答案分析

The Self-Defense Forces were (deployed to provide logistical support).

主な不正解事例)

▶ 形容詞「logistical(後方支援の)」に馴染みがなく、聞き取れなかった。

⇒「logistical support(後方支援)」は軍事用語でやや難易度が高いですが、英文記事に必要な語彙なので覚えておきましょう。

後方支援:最前線で戦う部隊の活動を後方から支える業務全般(食料や弾薬、燃料などの物資の補給、輸送、医療、整備、通信など)を指します。

いかがでしたか。不正解箇所のある人は、間違えた原因をしっかり分析して今後につなげましょう。

次回のディクテーションQuizもふるってご参加ください。

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